スプリングエフェメラル

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図鑑で見てなかなか見られなかったセツブンソウが、訪ねたお寺に咲いていましたheart01

節分のころに咲くからセツブンソウ。実際は花期が長く、3月まで見られます(白く見えるのははなびらではないのですが)

今年は寒いせいかようやく満開です。

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春先まだ木々の新芽が展開する前にお日様を浴びて、花を咲かせ実をつけてしまおうと急ぎます。

 

これらの植物は、たくさんの葉をゆっくり展開している間はありません。葉っぱに回すエネルギーは必要最小限にとどめ、早く花を咲かせて日陰になる前に実を結び、木々の葉の陰に隠れる頃には、もうお休みします。

 

フクジュソウにも出会いました。同じように早春花を咲かせます。このフクジュソウ、黄色い大きなカップ状の花には多くの仕掛けがあるようです。ハナアブに見つかりやすいように黄色い色をしています。さらにお日様が出ると花びらを開き、光沢のある花びらで光を集めて花の内部の温度を高くします。そうすれば暖かい部屋にハナアブがやってくるというわけらしいです。

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こんな植物たちをスプリングエフェメラルと呼びます。有名なカタクリやニリンソウなどもその仲間です。エフェメラルとははかないい命という意味。

ほんのひと時だけ地上に顔を出して、さっと消えていく植物たち。これからはそんな植物たちの忙しい季節です。

可憐な春の花なのに、したたかに生きていますね。