先日山を歩いているとオオナンバンギセルを見かけました。
ピンク色になったつぼみをつけて今にも花を咲かせようとしていました。
主にイネ科の植物に寄生して栄養をもらっています。
花の姿を、南蛮人と言われたポルトガル人やスペイン人の船員がくわえていたキセルに見立てて「ナンバンギセル」と名前が付いたそうです。
万葉集では、「思い草」という名で出てくるとか・・・。
その姿は印象に残ります
寄生植物とは、ある植物に寄生してその植物から栄養をもらてしまうちゃっかり者です。
ある時はその宿主を殺してしまうこともあるようで、ナンバンギセルはイネに寄生すると悪者ですが、雑草のススキ退治にはうってつけのようです。
以前紹介しましたが、他に寄生植物としてはギンリョウソウがあります。
これも一目見たら忘れられないくらい印象深い姿です
何てったって透き通るようにきれいなのですから
どちらも光合成をしないので自分で養分を作れず寄生しているわけで、葉緑素がなく、緑色ではないので印象深いのですね。
葉っぱらしきものが見当たりません。キノコのよう・・・・?
ところが、右の写真のようなヤドリギは葉っぱらしきものもあり緑色をしています。この写真はケヤキの木に生えていて、ちゃっかりケヤキの栄養をもらっています。
おまけに宿主は冬になって落葉して葉っぱがなくなるのに、冬の間も緑色をしたヤドリギはとても目立ちます。
そんなわけで、西洋ではクリスマスの飾りとして珍重されています。人の栄養をもらっているのにね
このヤドリギは、自分でも光合成をして養分を作っているので半寄生というらしいです。
植物は光合成をして自立しているようで、結構他に依存しているものもあるのですね。